「こんにちは」の挨拶! その“いわれ”は?

野田市 M.K.さんより

「こんにちは」のあいさつ

「こんにちは」は、知人との挨拶、宅配便の配達者が受け取り先に声をかける時、見知らぬ人とすれ違う時など、異なる状況で何気なく使われている。その“いわれ”は、何なのかと調べてみた。

日本漢字能力検定協会のホームページにはこう書かれてある。「こんにちは」というのはもともと、「今日(こんにち)はご機嫌いかがですか」「今日はよいお天気ですね」などと日中に出会った人に話しかけていたのが、後半が略され、昼間に出会ったときの挨拶として定着したもの。ほんとうは後ろが続くから、「は」と書いて「わ」と発音する。

また、その他の挨拶の言葉について、「さようなら」は、人と別れるとき。もともとは別れる時の言葉、「然様(さよう)ならば(=そういうことならば)」に続く、「お別れですね」「ご機嫌よろしく」などの言葉が略され、さらに「ば」もとれ、「さようなら」として定着したと考えられる。「さようなら」の「さよう」は「さようでございます(その通り)と同じ「左様」と書くことが多いが、これは当て字であり、前に起こったことを示す「然」が正しい。

そして、「おはよう」は、朝、自分よりも先に出てきた人に対して、後から来た人が「お早いですね(お元気で何よりですね)」という意味を込めて「お早う(おはよう)お越しで」などと声をかけていたのが始まりとされる。先に来ていた人に対して初めて会った時に使える挨拶だが、朝の挨拶として、「おはよう」を使えるのは11時頃までが目安とされる。

こういう“いわれ”があったのですね。

「アロハ」のあいさつ

さて、このコロナ禍で今は海外へは行けませんが、ハワイに行くと空港、レストラン、ビーチなど、どこにいても「アロハ」という声がどこからともなく聞こえてくる。航空会社のハワイ特集雑誌に次のようなことが書かれてあった。ハワイ語である「ALOHA(アロハ)」は、広義では、“愛”を意味し、また挨拶の言葉として使われている。ハワイでは古来、「アロハを大事にして暮らすこと」というシンプルだが大切な教えが受け継がれている。ハワイ語はもともと文字を持たず、「ALOHA」の“alo”は、「分かち合う、目の前の」“oha”は、「好意、喜び、挨拶」など、“ha”は、「呼吸する、神からの息吹、生命」などの意味がある。つまり、「ALOHA」は、「目の前の命や喜びを分かち合う」といった、大きな意味を持った言葉だそうだ。

「ALOHA」の“いわれ“から、親鸞聖人750回忌御遠忌テーマ「今、いのちがあなたを生きている」、がふと浮かんだ。言語の違う国のこの二つの言葉は、<自分も、そしてあらゆる人の“いのち”も尊い>、という意味で繋がっているように思える。