西念寺おしらせ編集委員が語り合った今昔話(その2)

先月公開した西念寺おしらせ編集委員が語り合った今昔話(その1)の続編です。お楽しみください。

これだけ変わった生活用品の数々!!

<Cさんの話>

昔と今と言っても、いつの時代と比較するかによって異なりますが、例えば、60代の人が子供の頃の記憶がよく残っている50年前の時代と今を比べてみてはどうでしょうか。半世紀前に日常よく使われていた物が新しい物に置き換わった例としてはどのような物があるのか。ちょっと思い出して纏めてみました。

和服洋服
下駄、草履
風呂敷紙袋、バッグ
蚊帳(かや)
団扇(うちわ)、扇子扇風機、エアコン
箒(ほうき)掃除機
盥(たらい)、洗濯板洗濯機
七輪ガスコンロ、IH
火鉢石油ファンヒーター
馬車、リヤカー自動車
鉛筆、墨シャーペン、ボールペン
フィルムカメラデジタルカメラ
レコード、ビデオテープCD、DVD
テレビ(ブラウン管)テレビ(液晶)
電話機(黒電話)電話機(携帯)
手紙、はがき電子メール、メッセージアプリ
時計(手巻き)時計(時間を自動修正)

上記以外にも事例は沢山あるかと思いますが、日常で使う物だけでも大きく変化していますね。今となっては捨てられて、もはや家の中には存在しない昔の品物も多いですが、七輪、火鉢、蚊帳など年配者には懐かしい品々です。今の子供達は見たこともないでしょう。これから、50年後にはどんな便利なものが身の回りに出現しているのでしょうか。逆に予想してみるのも面白いかもしれません。

生活を一変させた車社会!!

<Dさんの話>

世の中は日進月歩、便利なものが普及して、日常の生活も楽になり豊かになりました。その便利な物の中でも、私たちの生活を大きく変えたものは何でしょうか。いろいろ考えられますが、何と言っても自動車の普及が一番ではないでしょうか。日常生活の利便性をはじめ、経済活動の発展への寄与に至るまで、その影響は計り知れません。ただ、反面、あまりに楽になった代償と言いますか、失ったものもないわけではありません。

17年前の「おしらせ」212号の「編集こぼれ話」に「道のりは遠いほど有難い」という記事がありました。「お彼岸」にまつわる話題として、元編集委員の方が子供の頃に祖母に連れられてお寺に行った時の話ですが、自家用車は殆んどない時代、電車にも乗らずに2里ほどの道程を歩いて行ったそうです。「昔は何をやるにも不便で時間が掛かったが、道中の楽しみもあり、物事はあまり簡単に実現しない方が得ることも多く、有難みも増すのではないか」という教訓めいた話でした。現在のお寺参りは殆んどが車を利用しての参拝のようですから、特に年配者は助かります。その昔は殆んどが歩きでの参拝でしたから、苦労も多かったことでしょう。その分、強い信仰心が培われたのかもしれません。

2017年の報恩講の法話でお聞きした話ですが、750年以上前に福島の白河辺りから毎年、報恩講のために京都まで歩いて出掛けられ、最後に帰ってくる途中で体調を崩され、現在の茨城の大子町でお亡くなりになったという如信上人(親鸞聖人の孫)の話も思い出しました。大昔の話ですが、正に命懸けの旅だったのでしょう。現代は京都の本山まで新幹線を使って短時間で快適に行ける時代になりました。有難いことです。